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支援の手

黒人や移民が、カリフォルニア州のコロナドで不動産を借りたり購入したりすることは、1900年代初頭、法律で禁止されていました。奴隷出身の黒人男性のガス・トンプソンは、その差別的な法律ができる前に土地を買い、下宿屋を営んでいました。1939年、ガスはアジア系の家族にその家を貸し、最終的には、その土地を彼らに売りました。約85年後、そのアジア系の家族は、その地を売却し、その大部分をサンディエゴ州立大学の黒人学生センターに寄付し、ガスと妻エマの名前を冠するように働きかけました。

後悔のない人生

看護師のブロニー・ウェアは、終末期の患者と過ごす中で、「もし、もう一度やり直せるとしたら、何をどう変えますか」と尋ねたそうです。すると、多くの人に共通する後悔がありました。そのトップ5は、次のとおりです。(1)自分に正直に生きる勇気があればよかった。(2)あんなに働き過ぎなければよかった。(3)自分の感情を表に出す勇気があればよかった。(4)友人関係をもっと大切にすればよかった。(5)もっと自分の幸せを考えればよかった。若くて元気な時には気付かなかったり、実現できなかったりしたことかもしれません。

極め付きの驚き

映画『フィールド・オブ・ドリームス』の主人公のレイ・キンセラは、若き野球選手時代の亡き父に会います。初めて彼を見た時、レイは妻アニーにこう言います「僕は人生に疲れた父さんしか見たことがなかった。ねぇ……何て声を掛けたらいいんだ」。亡くなった大切な人の元気だった時の姿に会えるとしたら、それはどんな感じでしょう。

主にあって敬意を示す

新しく高校スポーツになった競技を観戦して、一味違う高揚感を味わいました。それは既存の競技同様、コートで得点を争い、審判も応援団もいます。違いはチームを構成する5人の内、2人は健常者で、3人は何らかの障害を持っている点です。仲間の助け合い、励まし、声掛けなど、コートで繰り広げられるのは、心温まるものばかりで、両チームを応援したくなります。この競技の目的は、勝負を競うスポーツの醍醐味を障害の有無にかかわらず知ってもらうことです。

へりくだる誉れ

小学校で5年生を担任するジェニーは、子どもたちを音楽室や図工室などに引率します。彼女が「並びましょう!」と言うと、子どもたちは列の前方のポジションを争って、押し合いへし合いを繰り広げます。ある日ジェニーは、児童たちが一列に並んだところで、「回れ右!」と言いました。さっきまで最後尾だった子どもが先頭です。みんなは「えー?!」と驚きの声を上げました。

再出発は神から

ダイナマイトを発明したアルフレッド・ノーベルが、人生の軌道修正をしたきっかけは、彼の死を誤って報じた新聞記事だったかもしれません。「死の商人、死す」。実際に亡くなったのは兄のリュドビックでした。彼はこの時、自分は多くの人命を奪う発明をした人物として世に知られていると気付きました。そして、人類に貢献した人々をたたえる団体を設立するために、ほとんどの財産を寄付しました。それが、現在の「ノーベル賞」です。

塩味の効いた答え

バートは食事の支払いをしようとデビットカードを差し出しました。レストランのスタッフは、それを受け取ると、「失礼ですが、この『わたしは道であり、真理であり、命である』と言った人は何者ですか。自信過剰ですね」と言いました。バートのカードは、キリスト教系の金融会社が発行したもので、表面にはヨハネによる福音書14章6節が印字されていたのです。バートは笑顔で、その人が「何者」で、私たちのためにどう犠牲になられたかを説明しました。

無限の彼方へさあ行くぞ!

アニメ映画『トイ・ストーリー』に登場するおもちゃの一つ、「バズ・ライトイヤ―」というスペースレンジャーは、子どもの寝室を飛び回りながら、「無限の彼方へ、さあ行くぞ!」と決め台詞を連発します。

主の愛で愛す

ナチス占領下のフランス、ル・シャンボンで、5千に上る人命が、住民の努力で守られました。救われた人の中には多くのユダヤ人の子どもがいました。町の人たちが、故郷を追われた人たちを自宅や農場にかくまったのです。アンドレ・トロクメ牧師は、教会の人たちに「あなたたちは寄留者を愛しなさい。あなたたちもエジプトの国で寄留者であった」(申10:19)という御言葉を語り、逃げて来た人たちを助けるように促しました。それを聞いた町の人たちも、牧師の主張に共感して協力したのです。