ひとりじゃない
南カリフォルニアのキリスト教団体のオンライン研修会にログインしました。参加者が挨拶を交わす中、コロラドから講師として参加した私は、知らない人ばかりの中で、よそ者のように感じました。しかし、私の教会の牧師や旧知の友人の顔がスクリーンに表れると、もうひとりではありません。神が助けを送られたようでした。
最も偉大な交響曲
史上最高の交響曲は何かとBBCミュージック・マガジンが151人の世界の指揮者に尋ねると、最も多い答えは、ベートーヴェン交響曲第三番「英雄」でした。これはフランス革命の混乱の中、ベートーヴェン自身も徐々に聴力を失っていくという苦悩の中で書かれました。激しい感情の起伏を連想させ、人間とは、また、苦難を耐えて生きるとは何かを表す作品です。高揚、絶望、そして最終的な勝利。この交響曲は、時代を超えた人間賛歌だと言われています。
目に見えない世界
炭鉱夫たちは、1876年、「ハデスの門」(マタ16:18)を発見したと思ったそうです。深さ180メートルまで掘り進んだとき、轟音とともに異臭が立ち込めたのです。歴史家ジョン・バーロウ・マーティンによると、彼らは悪魔の洞窟の天井に穴を開けたのかもしれないと恐れ、穴をふさいで逃げ帰ったといいます。もちろん、それは勘違いです。数年後、インディアナ中央部の同じ場所から、豊富な天然ガスが発見されました。
ともに苦しむ
英国王立海兵隊の退役軍人ジェームズ・マコーネルは、2013年に70歳で亡くなりましたが、身寄りがなく、老人ホームの職員は、葬儀に誰も来ないのではと危惧しました。司式を頼まれた人がフェイスブックに投稿しました。「昨今、弔う人なく世を去る人がいるのは、それだけで悲劇だが、この人は我々の家族だったのです…退役兵士に敬意を示すために参列できる人は…どうぞ来てください。」すると200人の海兵隊員が集まりました。
聖なる集まり
連休を利用して旧友たちと湖畔の宿に泊まりました。昼間は水遊びや食べ歩きをしましたが、本音で語り合った夜が最高の思い出です。夕闇が迫る中、私たちは 日常ではあり得ないほど 心を開き、行き詰った結婚生活の痛みや心的外傷に苦しむ子どものことなど、自分をさらけ出して語り合いました。そして安易な気休めではなく、苛酷な現実の中にも真実な神がおられることを確認し合いました。この夜は私の人生にとって、最も聖なるひとときだったと言えます。
悲しいガン
駐車場にフットボールがあるのは不思議だと思って近づくと、その灰色の固まりは一羽のガンでした。春と秋には、よく職場近くの芝生に群れていますが、この日は一羽だけ。首をくねらせ、頭を翼の下に押し込んでいました。仲間はどうしたのでしょう。とても寂しそうです。ひとりぼっちのガンはめったに見ません。ガンは群れで生活し、飛ぶ時は、V字形に隊列を組み、風の抵抗をやわらげます。この鳥は共同体で暮らすように造られているのです。
お互いが必要
子どもたちとハイキングをした山道の小さな茂みに、ふわふわした緑の植物を見つけました。樹名板によると「トナカイゴケ」という名前ですが、苔ではありません。菌類と藻類が互いに利益を受けながら共生する地衣類と呼ばれる生物です。地衣類に属する菌類と藻類は単独では生きていけませんが、共生すれば強い生物になり、寿命が高山地帯で4500年というものもあります。干ばつや低温に耐えることができるので、北米に生息するトナカイを厳冬期に支える唯一のエサになります。
ザリガニの苦境
ザリガニ釣りに誘われてワクワクしました。いとこがプラスチックのバケツをくれたので、私はにっこりしながら「ふたはないの?」と尋ねました。彼は釣り竿と餌の入った袋を持ち上げながら「必要ないよ」と言いました。理由は後で分かりました。小さなザリガニたちは、ほぼ満杯のバケツから逃げようとしますが、1匹が縁にたどり着くと、他の1匹がそれを引きずり下ろしてしまうのです。
痛みを隠す
ある教会に招かれて講演をしました。主題は、神の御前に正直になる、自分の傷を隠さない、そして神の癒しを受け取る、ということでした。話の最後に祈ろうとすると、教会の牧師が中央の通路に立ち、会衆を見つめて言いました。「私は皆さんの牧師なので、平日には皆さんの悩みや悲しみに耳を傾けます。そして日曜日になると、その辛さを隠して礼拝に集う皆さんを見て心を痛めています。」