人が必要な人
デイブ・キンドレッドは、スポーツライターとして殿堂入りを果たし、モハメド・アリの伝記も書きました。引退後、退屈しのぎに、地元の学校の女子バスケットボール部の試合に通い始めると、やがて記事を書いてネットに投稿するようになりました。母と孫が亡くなり、妻が脳卒中に倒れると、彼は、部活の選手たちに支えられていると感じました。「チームが私を救ってくれた。私の人生が暗転したとき、……彼女たちは光だった」と語っています。
私の居場所
過越の祭りは、ユダヤ人が神の救いの御業を祝う伝統行事です。お祝いの食事の後、教会の人たちは輪になって楽しそうに踊りました。バリーは微笑みながらそれを見つめ「これが、私の家族、私の居場所です。私が、愛し愛される場所、帰属意識を持てる場所です」と言いました。
家を建てる
アメリカ史上最大の邸宅建設が1889年から6年間行われました。ジョージ・ヴァンダービルト2世の別荘で、1日に約3万2千個のレンガを現地で製造しました。このノースカロライナ州アッシュビルの「ビルトモア・エステート」は、東京ドームのグラウンドを超える16,226平方メートルの床面積。35の寝室と43の浴室を含む250室を有します。確かに野心的ですが、イエスが「建てる」と宣言しておられるものに比べると取るに足りません。
共に集まるとき
国連が発表する世界幸福度報告によると、デンマークは世界で最も幸せな国の一つです。彼らは暗く長い冬を温かい飲み物やおいしい食事を友人と楽しむことで乗り切ります。そういう居心地の良さを「ヒュッゲ」と言います。「ヒュッゲ」は、他の国のように太陽の恩恵を受けられないという生活のマイナス面を補ってくれます。大切な人と食卓を囲むというシンプルなことで、心が満たされるのです。
信仰の仲間
ハーバード大学で成人の発達に関する研究チームは、健全な人間関係の重要性を突き止めました。当初の調査対象は、1930年代にハーバード大学の2年生だった268名でしたが、後には貧困地域も含めた近隣住民が加わり、数十年に渡って数年毎に聞き取り調査をし、彼らの医療記録も調べました。そして、健康と幸福の最大の要因は、親しい人間関係にあることを発見しました。よい人たちに囲まれることが、健康と幸福のカギだったのです。
関係を育てる生き物
レンタル家族ビジネスが多くの国で成長しています。自分には幸せな家族がいるという体裁のために利用する人がいます。また、疎遠だった親せきを演じる俳優を雇って、一時でも理想の親族の情を味わいたいという人もいます。このトレンドは、人間は社会的動物という基本的な事実の表れです。神はご自分の被造物すべてを「非常に良かった」 (創1:31)と認められましたが、アダムを見て 「人が、ひとりでいるのは良くない」(2:18)と言われました。人間には別の人間が必要でした。
痛みを隠す
ある教会に招かれて講演をしました。主題は、神の御前に正直になる、自分の傷を隠さない、そして神の癒しを受け取る、ということでした。話の最後に祈ろうとすると、教会の牧師が中央の通路に立ち、会衆を見つめて言いました。「私は皆さんの牧師なので、平日には皆さんの悩みや悲しみに耳を傾けます。そして日曜日になると、その辛さを隠して礼拝に集う皆さんを見て心を痛めています。」
異質な人を愛す
私の大好きな教会は、社会復帰を目指す元受刑者を応援するために、数年前に始まりました。今、あらゆる背景の人々が集まり、すばらしく成長しています。この教会は私に天国を連想させます。人々の背景は様々ですが、全員があがなわれた罪人で、イエスの愛によってひとつにされています。
みんないっしょに
オーストラリアのパースで、電車に乗ろうとした男性の足がホームと車両の間に挟まってしまいました。駅員が助けようとしましたが、できません。そこで50人ほどの乗客が協力し、「いち、に、さん!」とかけ声をかけて電車を押しました。みんなで重い車両を押したおかげで、その男性は足を引き抜くことができました。