神は痛みを無駄にしない
オリーブは彼女の診療所から医療機器が搬出されるのを眺めていました。新品の備品も売却しました。開業は長年の夢でしたが、息子カイルが脳性まひで生まれ、彼の世話に専念することにしました。彼女は「何度生まれ変わっても、同じ選択をしたわ。でも、歯科医を諦めるのはつらかった。夢が絶たれたの」と話しました。
七面鳥から逃げる
田舎道でジョギングしていると、野生の七面鳥が2羽、前方にいました。どこまで近づけるかしら。私は足を緩め、止まりました。2羽は、こちらにずんずんやって来ます。成功と思いきや、鋭いくちばしで私の腰とお尻を突こうとしてきました。私が走り出すと、2羽は身体を揺らしながら追いかけてきました。やがて諦めてくれましたが、即座の形勢逆転でした。鳥が先手を取り、獲物がハンターに一変しました。私は鳥を完全にみくびっていましたが、襲われるかもと気付いて逃げ出したのです。
寿命
フランスの研究者たちは困っていました。115歳のジャンヌ・カルマンのデータ処理ができません。1990年、ソフトを作ったプログラマーは、そんな長寿の人を想定していなかったので、彼女のデータを入力できなかったのです。実際、ジャンヌは122歳まで生きました。
悲しみと感謝
母が亡くなったとき、がん病棟の患者の1人が、私に話しかけ「お母様には、とても親切にしてもらいました。私が先に死ぬはずだったのに……」と言ってすすり泣きました。
大水から救い出す
天気予報の3倍以上の大雨が、2021年8月、テネシー州のウェイバリーで降り、数百件の家屋が倒壊し、20名の犠牲者が出ました。熟練のヘリコプターパイロット、ジョエル・ボイヤースの思いやりと高い技術が無かったなら、さらに多くの人命が失われていたでしょう。
天国で再会
母の帰天を知らせようとしたとき、「死」という言葉は、天国で再会する希望にふさわしくないと感じました。それで「母はイエスの御腕の中に迎えられました」と書きました。それでも、家族写真に母が写っていないと、悲しみがこみ上げてきます。ところが最近、亡くなった人を含めて家族の肖像画を描いてくれる画家を見つけました。その人は、先に逝った家族の写真を使い、その人たちの姿を絵に描き入れるのです。天国で再会する神の約束が、絵筆によって表されます。私は、傍らで微笑んでいる母の姿を思って、感謝の涙を流しました。
知ることが苦痛
グランドキャニオンで25日間のラフティングの旅を終えたザック・エルダーと仲間たちは、ゴムボートを回収しに来た人から、恐ろしい新種のウィルスについて聞かされました。パンデミックの前に旅に出ていたので、最初は冗談だと思いましたが、峡谷を出て電波が入ると、携帯電話に親たちから緊急メールが次々に届きました。彼らはぼう然とし、川に戻って現実逃避をしたいと思いました。
あなたに寄り添う神
脳腫瘍の手術で8歳のガブリエルの顔には目立つあざが残りました。怪物になった気分だという嘆きを聞いて、父のジョシュは一計を講じました。どれほど息子を愛しているかを示すために、自分の顔にあざを模したタトゥーを入れたのです。詩篇の作者ダビデによれば、神の愛は「父がその子をあわれむ」愛だと言います(13節)。彼は、神の愛を人になぞらえ、良い父が子々孫々を思いやるようだと語ります (17節)。天の父である神は、ご自分を畏れる人々を子をいつくしむように愛し、世話してくださいます。神は主の民の心に寄り添ってくださる情け深い父です。
試練の中の恵み
詩人アニー・ジョンソン・フリント(1866-1932年)は、若くして重度のリユーマチを患い、自力では歩けず介護が必要でしたが、彼女の作品に感動した客がたびたび訪ねてきました。ある失意の女性は、面会の後、神はなぜアニーにそんな試練を与えられたのかしらと手紙を書きました。アニーは「空がいつも青く澄んで、わたしたちの行く道にはずっと花が咲き乱れているとか、……そうではなく神さまの約束は……」と、詩を書いて返信しました。彼女は苦難の中にいましたが、神が御民を決して見放さないと知っていました。その詩は、試練の中の恵み、上からの助け、尽きぬあわれみ、不朽の愛が約束されていると続きます。