ベイビーボーイ
その子の名前は1年以上も「ベイビーボーイ」でした。病院の警備員が、袋に入れられ駐車場で泣いていた生後数時間の新生児を発見したのです。ほどなく、社会福祉事務所の仲介で、ある夫婦が引き取り、グレイソン(仮名)と呼びました。養子縁組が法的に認められて、ようやく、グレイソンが彼の本名になりました。今では、明るくおしゃべり好きな幼児です。悲惨な状態で捨てられていたとは誰も想像しないでしょう。
愛してくれますか
リンリンは10歳の女の子。養女になりましたが、不安でした。孤児院では些細(ささい)な失敗でもひどく罰せられました。養母である私の友人に「ママ、私のこと好き?」と聞き、「もちろん」と答えると、「もし失敗しても好きでいてくれる?」と、さらに尋ねたそうです。
寿命
フランスの研究者たちは困っていました。115歳のジャンヌ・カルマンのデータ処理ができません。1990年、ソフトを作ったプログラマーは、そんな長寿の人を想定していなかったので、彼女のデータを入力できなかったのです。実際、ジャンヌは122歳まで生きました。
あなたの役割、神の役割
部門の管理職に1年そこそこで抜てきされ、ジャニスは戸惑っていました。祈ると、昇進を受け入れるように神が促していると感じましたが、任に堪える実力があるのか不安です。彼女は「経験が浅いのに大丈夫ですか。失敗するのなら、なぜ、私をここに置いたのですか」と、神に尋ねました。
感謝と喜び
心理学者のエモンズは、被験者を3つのグループに分けて、日記をつけてもらいました。グループ①には感謝したこと、グループ②には面倒だったこと、グループ③にはちょっとした出来事を、それぞれ毎週5つずつ書いてもらいました。その結果、感謝を書き出した人たちは、他の人たちより、人生を肯定的に捉え、将来について楽観的で、健康上の問題も少なかったという結果になりました。感謝は人生の見方を変え、幸福にさえしてくれるのです。
みことばの力
スティーブンは有望なお笑い芸人でしたが「放蕩(ほうとう)息子」でした。クリスチャン家庭で育ちましたが、父と2人の兄を飛行機事故で亡くして疑い出し、20代になる頃には信仰を失っていました。ところが、ある極寒の夜、シカゴの街でそれを取り戻したのです。知らない人が小型の聖書をくれたので、開くと、心配事のある人は、イエスの山上の説教の一部、マタイ6章27節から34節を読もうと書かれていました。早速読んでみると、心に灯りがともりました。スティーブンは当時を振り返って語ります。「急に心が明るくなりました。僕は寒い街角で山上の説教を読み続けました。そして、人生がすっかり変わりました」
神の力で自制を
好きなものを我慢する子供の能力を測ろうと、1972 年、「マシュマロ・テスト」と呼ばれる試験が実施されました。子供たちは、マシュマロを1つずつもらい、それを10分間食べずに我慢できたら、褒美としてもう1つもらえると告げられます。約3分の1の子供は我慢しました。一方、別の3分の1は、30秒以内に食べてしまいました。
空の鳥
夏の朝、外に出ると笑顔の隣人が小声で呼びました。「何?」すると、彼女は風鈴を指さしました。小さな碗のような形状のわらが乗っかっています。「ハミングバードの巣よ。ひながエサを持ってくる母鳥を待っているわ」。上を向いた小さなくちばしが2つ見えました。感激してスマホで写真を撮ろうとすると、彼女は「近づきすぎてはダメ。母鳥が驚くから」と言いました。その日以来、私たちはハミングバードの親子を遠くから見守っていました。しかし、1週間ほどすると、鳥の親子はどこかに行ってしまいました。守ってくれる人はいるでしょうか。