Month: 5月 2024

自分自身を救おうとする

ニューヨーク市が以前、「動かず、安全に」と大規模な啓蒙(けいもう)活動をしました。エレベーターに閉じ込められた際の行動を教示するためです。そのような事故に遭遇した人の中には、ドアを無理にこじ開けようとしたり、自力で脱出を試みたりして亡くなった人がいました。最善の行動は、非常ボタンを押して救助隊の助けを待つことです。

砂漠に花が咲く

約100年前、エチオピアの国土のおよそ40パーセントは緑豊かな森でした。しかし今日、その割合は約4パーセントです。人々は、森林保全をせずに開墾し、自然環境を危機にさらしています。その中にわずかに残った森が点在しています。その多くは教会が管理してきた土地です。エチオピア正教会の各教会は何世紀にもわたって、砂漠の中の緑地を大切に守ってきました。航空写真を見ると、砂色の大地の中に緑の島々があるようです。教会の指導者たちは、自分たちは神の被造物の管理人であり、木々を守ることは、神に対する従順の一端だと固く信じています。

開かれた目

ジョイは、アルコール依存症とうつと闘っている親戚のサンディが心配でした。彼女のアパートを訪ねると、ドアは施錠されていて留守のようです。皆で探しに行こうと出発する時、ジョイは祈りました。「神よ、見えてないものを見る目を下さい」。アパートを出て振り返るとカーテンのかすかな揺れに気付きました。その瞬間、彼女は事態を察知したのです。警察や消防の助けを借りましたが、ジョイは祈りが答えられたことを喜びました。

神から賜ったもの

大学生だった頃、合宿で性格診断が話題になりました。私は、自分のことを「管理者型」とか「広報運動家型」と言う友人たちに戸惑いました。そして、「僕は何でも型だよ」と冗談を言いました。

愛して従う

結婚式で「死が二人を分かつまで、あなたの夫を愛し、敬い、従うことを誓いますか」と牧師が問いました。私は夫となる人をちらっと見て「従う?」とつぶやきました。私たちは、互いに対する愛と尊敬に基づいて関係を築いてきたのに、これからは盲従するのかしら……。夫の父は、私がけげんな顔でその言葉をのみ込み「誓います」と言う瞬間をビデオに収めていました。

喜びの涙

ある朝、ディーンが玄関を出ると、風船を手にした友人たちが家の前にいました。「君の詩をコンクールに出した」と、ジョシュが1歩進み出て語り、彼に封筒を手渡しました。中には「最優秀賞」と記された賞状がありました。みんな嬉しくて涙しました。ディーンの詩の才能を信じた友人たちは、麗しいことをしたのです。

信仰の勝利

定期健診で発疹が見つかった4歳のカルバンは、その場で注射をしてもらいました。そして家に帰りましたが、父親が注射の痕の保護パッドをはがそうとすると、怖くなって泣きました。父は息子をなだめて言いました。「パパが悪いことなんて絶対しないって分かるよね?」彼は、カルバンの父に対する信頼が、テープをはがす怖さに勝るように願ったのです。

祈りは大切

私は「カード・ミニストリー・チーム」の一員です。毎週、色々な祈祷課題がやって来ます。「次の検査のために」「子どもたちが教会に戻りますように」「最近、妻を亡くしたデイブが慰められますように」などです。私たちは祈り、課題の送り主に手書きのカードを届けます。課題は山積み。我々の努力は大海の一滴のようです。そんな気持ちが変わったのは、デイブから心のこもった礼状が届いたからです。そこには、亡くなった妻に対する敬愛の言葉が記されていました。私は改めて、祈りの大切さを認識しました。

信頼できる創造主

メアリー・シェリーの小説『フランケンシュタイン』には「怪物」が登場します。しかし、この小説をよく読むと、作者の目的は、妄想から「怪物」を生み出したヴィクトル・フランケンシュタインこそが本当の「怪物」だと描くことだったのだろうと思います。知性ある生き物を作っておきながら、ヴィクトルは、その生き物と交わることをせず、幸福の希望さえ与えず、絶望した「怪物」が復讐(ふくしゅう)に燃えても当然の状況を作りました。「怪物」はヴィクトルに向かって「私の創造者。あなたは私を八つ裂きして、凱歌(がいか)をあげるんだ」と嘆くのです。