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見つけるために失う

英国人の夫と結婚して英国に引っ越ししたとき、私は、5年ぐらい異国で冒険するのだろうと考えていました。20年近くたった今でも、ここにいるのは想定外ですし、家族や友人、仕事など、慣れ親しんだものに別れを告げて、自分を失ったような体験をするとは、夢にも思いませんでした。しかし、古い自分を失ったことで、もっと素晴らしい人生を手に入れました。

印形

ある外国出身の人と知り合ったのですが、彼の上品な英語のアクセントと、小指にはめられた指輪が印象的でした。後に、それは単なる宝飾品ではないと教えられました。家系を示す家紋が刻まれていたのです。

聞くだけの人と行動する人

夜中、牧師をしている夫に電話がありました。一人暮らしの教会員が病院に搬送されたと言います。彼女は70歳代で、祈りの戦士でした。病気は重篤で、何も喉を通らず、歩くことも、目を開くこともできません。私たちは生死の淵をさまよう姉妹のために、神のあわれみと助けを祈りました。気がかりなのは、彼女の看病です。教会の人たちは即座に行動し、24時間体制のスケジュールを組んで交代で世話をしました。そればかりか、他の患者や見舞客、病院のスタッフにもキリストの愛を行動で示しました。

見せかけ

ケリーは良い人であろうと一生懸命です。彼女はいつも明るく元気です。そうすれば、みんなが喜びに満ちた態度を見て、褒めてくれるからです。また、地域の人々に親切にしているので、それを褒める人もいます。しかしケリーは、自分は神を愛しているけれど、自分の行為が見せかけのように感じることがあると言います。良い人でいようと頑張る姿の裏には、自分に対する自信の無さがあり、今までのように続けていくことに疲れを感じると告白します。

知らなかった

凍てつく冬の夕方、ある教会のボランティアが、低所得者向けのアパートに住む人たちに食料品を配りました。ある女性はその配給に大喜びし、台所の空の棚を見せて「神は、私の祈りに応えて、あなた方を遣わしてくださったのよ」と言いました。

行動を伴った愛

我が家に泊めていた客に「ちょっとした洗濯物はありますか」と尋ねたところ、彼の目がパッと輝き、そばにいた娘さんに言いました。「汚れ物を出しなさい。エイミーさんが、私たちの洗濯物を洗ってくださるそうだ。」私は、ちょっとのつもりが大仕事になってしまったと気づきながら、微笑みました。

兄弟姉妹

南カリフォルニアの経済が低迷した時、ボブ・ジョンソン牧師は、困難にだけではなく、チャンスにも目を留めました。市長に面会を要請して、市のために教会ができることはあるかと尋ねました。市長は驚きました。普通、人は助けを求めて陳情に来ますが、この牧師は、教会員ともども働くと言ってきたのです。

常識を覆す

荒野の旅は大変ですが、アウトドア派の人たちにとっては魅力的です。そこではフィルター付きの水筒を持参し、途中の川などで給水します。この水筒は傾けても水が出ません。ここから飲むには、通常と正反対のことをします。つまり、水筒に思いっきり息を吹き込むと、水がフィルターを通って出てくるのです。

開いた手

ビディ・メイソンは1891年、墓標のない墓に埋葬されました。奴隷だった人にはよくあることですが、彼女ほど成功した人なら別のはずです。ビディは1856年、裁判で自由を勝ち取ると、看護技術と事業努力で一財産を築きました。その後、移民や受刑者の窮状を知り慈善活動に乗り出したので、人々は助けを求めて彼女の家の前に列をなしたといいます。そして、自由人となって16年後の1872年、ビディと娘婿は、私財を投じてロサンゼルスに第一アフリカン・メソジスト監督教会を設立しました。