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求める前に

友人のロバートとコリーンは仲睦まじいベテラン夫婦で、そのやりとりは微笑ましい限りです。食事の時には、あうんの呼吸で必要なものを渡したり、飲み物を注ぎ合ったりします。ひとりが話し始め、もうひとりが締めくくるなど、互いの心が読み取れるかのようです。

素晴らしい技

大学の合唱団のリーダーは指揮とピアノの伴奏をバランス良くやり遂げましたが、あるコンサートの後、非常に疲れた様子なので声をかけました。すると、「こんなことは初めてだった。ピアノは調律されてなくて、左手と右手を違う音調でずっと弾かなければならなかったんだ」と言いました。私は仰天しました。何と素晴らしい技術を持っているのでしょう。そして、そんな人を造られたお方に驚愕しました。

請求書の支払い

ナイジェリアのラゴスの病院で、実業家のジールは「どうしたんだ?」と腰をかがめて尋ねました。太ももを包帯で巻かれた青年は「誰かに撃たれた」と答えました。幸い入院するほどではありませんが、お金を払わなければ帰してもらえません。地域の公立病院は、そういう所が多いのです。ジールは担当者と交渉し、名前を伏せて、基金から払ってあげました。彼はキリスト信仰を証するために基金を立ち上げていたのです。いずれ贈り物によって自由になった人たちが、お返しとして人に与えることを願っています。

命にまさるもの

メアリーはイエスを愛していましたが、人生は苦しく、じつに厳しいものでした。ふたりの息子に先立たれ、ふたりの孫も銃の犠牲となって亡くなりました。彼女自身は脳梗塞で身体の片側が不自由です。しかし、教会に行けるようになるとすぐ礼拝に集い、障害の残るたどたどしい口調で「私のたましいはイエスを愛します。その名をあがめます」と主を賛美しました。

モグラ叩き

緊急手術をして病気が治ったと思ったら、次々と請求書が届きました。執刀医、麻酔医、臨床検査、入院施設費…。「保険が下りても数十万円の借金です。これを払い終わるまでは安心して人生を楽しめません。ゲームセンターのモグラ叩きみたい。次から次へと出てくるのですから」と、米国在住のジェイソンは不平を言いました。

すべての機会を

息子にせがまれてスマホにゲームを入れました。自分のいる場所の風景に色とりどりの生き物が現れ、それを捕まえるというものです。このゲームは行く先々が競技場になるので以前より歩くようになりました。これで息子と遊ぶときは、現れた生物を捕まえるチャンスを最大限に活用しようと頑張ります。やみつきになるこのゲームに、引き込まれ、没頭してしまいます。しかし、ある問いが心に浮かび、自責の念にかられました。神が私の周りに置かれた機会を最大限に活用しようと、これほど頑張っているでしょうか。

すべてご存知

我が家に2年間、フィンという名の熱帯魚がいました。幼い娘が水槽の前にしゃがみ込み、餌をやったり話しかけたりしていました。幼稚園でペットの話になると、自分の魚だと自慢したものです。フィンが死ぬと、娘のショックは大変なものでした。

砕かれ用いられる

私たちは毎週木曜日、交通事故で妻を亡くした男性と会いました。彼は答えのない問いを携えて来る時も、よみがえらせたい記憶を持って来る時もありました。しかし、彼はやがて、事故はこの世の欠けの結果だけれども、神はそのただ中で働かれると理解しました。数年後、男性は悲嘆のプロセスについて教会で講演しました。そして、喪失に苦しむ人たちが頼る存在となりました。時に、私たちは何もできないと感じながらも、足りない物をささげます。すると神は、有り余る結果を生み出してくださいます。

神に見守られる

バイバイと手を振った幼い孫が、振り返って「おばあちゃん、どうして僕たちを見送るの?」と尋ねました。幼い子が、可愛いことを尋ねるものです。しかし、本当に知りたそうなので、良い答えをしようと「礼儀だからよ」と言いました。「あなたは、私のお客さんで、見送ることは、私の心遣いよ」と。孫は頭をひねりましたが、理解できないようでした。それで「あなたが大好きだからよ。見送れば、安全に出発したと分かるでしょう」と言いました。孫はにっこりしてハグしてくれました。やっと理解できたのです。