谷間に神の光が
進行がんだと診断され、エレインは主のみもとに行く日は遠くないと悟りました。そして、夫のチャックに伴われ、54年間の夫婦生活の中で最も厳しい谷を歩みました。二人はその間、主が共におられるという詩篇23篇の約束を愛し、それに支えられてきました。エレインはイエスを主として何十年も生きてきたので、永遠のいのちに入る準備は整っていました。二人はその事実に希望を託していました。
ささやきしか聞いていない
ニューヨークのグランドセントラル駅には、喧騒(けんそう)の中でも安らげる「ささやきの回廊」と呼ばれる場所があります。そこでは、通路の一方のアーチの基部に立って御影石の壁にささやくと、約10メートル離れた通路の反対側の壁で聞いている人に伝わります。音波が湾曲した石の上を伝わって届くからです。
灰の代わりに頭の飾りを
コロラド州のマーシャルで発生した州史上最悪の火災の後、ある団体が被災者の大切な物を探し出す活動をしました。しかし、被災者たちの願いもむなしく、ほとんど何も見つかりませんでした。ある男性は静かに結婚指輪の話をしました。2階の寝室の鏡台の上に置いたそうです。家は焼失し、中の物は焼けるか溶けるかして、地下室のあった辺りでがれきになっています。寝室があった辺りを捜索班が探しましたが、成果はありませんでした。
庭で
父は、神の造られた自然を愛し、キャンプや釣り、石の収集などを好みました。また、庭いじりも楽しみました。しかし、これは重労働です。枝の剪定(せんてい)や、土起こし、種植えや苗植え、草抜き、芝刈り、水やりと、膨大な時間を費やします。しかし、手入れの行き届いた芝生、おいしいトマト、美しいバラなど、十分に価値がありました。バラは毎年、強剪定します。すると翌年には、より美しく、かぐわしく成長しました。
選択
友人が亡くなって半月ほどして彼女の母と話す機会がありました。「いかがですか?」と聞くのはちゅうちょされました。だって、悲しいに決まっています。しかし、その気持ちを押して尋ねました。すると彼女は「大丈夫。私は喜びを選ぶから」と答えました。
降りかかる災い
アメリカの第18代大統領グラントは、退任後、全財産をだまし取られました。数カ月後、不治のがんと診断されると、作家マーク・トウェインに勧められて回想録を執筆し、死の1週間前に完成させました。遺される家族の生活を心配してのことでした。
神の壮大な物語
ライフ誌(1968年7月12日号)の表紙は、飢えた子どもたちのぞっとする写真でした。ナイジェリア内戦のビアフラで撮影されたものです。心を痛めた少年が牧師に尋ねました。「神さまは知っているの?」牧師は「知っておられるよ。それならなぜって思うだろうけど」と答えました。少年はそんな神ならいらないと言いました。
追い詰められた
昔、友人が、複雑に入り組んだ交差点で立ち往生した話をしてくれました。「そんな場所は見たこともないし、教えられた交通規則は通用しそうもなかったし、すごく怖かったの。それで、交差点の角っこの道端に立って、バスが来たときに『向こう側まで乗せてってもらえませんか』って、運転手さんに頼んだのよ。そこを渡ることに慣れるまでにずいぶんかかったわ。歩いて渡るのも、車で通るのもね」
良い牧者
教会員の男性が家族を捨てて出ていったと聞くと、ウォーレン牧師は、彼と町で偶然出会って話ができるように祈りました。すると、町の食堂で彼を見つけ、「隣に座っていいですか」と声を掛けました。やがて、2人は語り合い、一緒に祈り始めました。