本当の気持ち
小説家で詩人でもあったビクトル・ユゴー(1802-1885)は、19世紀のフランス、政治や社会が目まぐるしく変化する激動の時代を生きました。代表作の「レ・ミゼラブル」は、一世紀以上経ってからミュージカル化され、人気を博しました。しかし、驚くには値しません。ユゴー自身も「音楽は、言葉で言い表せないながらも黙ってはいられない事柄を表現する」と語っているのですから。
堅固な信仰
ダイアン・ドッコ・キム夫妻は、長男が自閉症と診断され、悲しみに暮れました。彼女の著書『壊れない信仰』によると、愛する息子に対する夢や期待を、現実に合わせて調整することは楽ではなかったと言います。しかし、夫婦は、この経験を通して、神が自分たちの怒りや疑い、不安を受け止められると学びました。息子が大人になった現在、ダイアンは障害児の家庭を支援しています。神は決して約束を破られず、無限の御力と尽きぬ愛でいつくしんでくださると語ります。また、夢や希望、思い描いていた人生を失った時、それを悲しんでも大丈夫と断言します。
魔法使いではないオズの人
ドロシー、カカシ、ブリキの木こり、臆病なライオンは、「オズの魔法使い」の登場人物です。みんなで、西の悪い魔女から不思議な力を持つほうきの柄を奪ってオズに帰ってきました。そして、魔法使いに再会しましたが、ドロシーの犬トトが、彼女たちと魔法使いを隔てる幕を引き倒してしまったので、魔法使いの正体は普通の人間だとばれてしまいました。その人は気弱なネブラスカ州出身の男性でした。一説によると、作者のライマン・フランク・ボームは、神を信じられない人で、自分の問題は自分にしか解決できないというメッセージを発したかったと言われています。
悪循環を断ち切る
デイビッドが初めて父に殴られたのは7歳の誕生日。うっかり窓ガラスを割ってしまった時でした。「父は殴ったり蹴ったり、そして後で謝りました。アルコール依存症で虐待を止められなかったのです。」そして、彼も同じてつを踏み、10代、20代の大半を刑務所と依存症専門病院を行き来して過ごしました。自暴自棄になりかけたとき、キリスト教系の治療センターでイエスに救われ、希望を取り戻しました。彼は語ります。「昔は絶望のどん底でした。今は目覚めると先ず、『自我をささげます』と神に向かって宣言します。以前とは真逆の方向に進む努力をしています。」
紙製の王冠
休日のごちそうを食べた後、各々が、キャンディーや小さなおもちゃが詰まった「お楽しみ箱」を開けました。その中には、紙で作った王冠も入っています。私たちは直ぐにそれをかぶり、テーブルを囲んで、互いににっこりしました。私たちの王国は、食後の散らかったダイニングですが、私たちは、このひとときだけ、王様や女王様でした。
洪水が来た
私はロッキー山脈で有名なアメリカのコロラド州に住んでいます。豪雪地帯ですが、災害を引き起こす最大の脅威は雨です。例えば、避暑地のエステスパーク近郊で1976年7月31日に発生したビッグトンプソン川の洪水です。犠牲者は144名、多くの家畜も失われました。それを契機に、大規模な道路の土木調査が行われました。すると、被害の少なかった道路の側面はコンクリートで固められていました。つまり、強固な土台があったのです。
爆音
大みそかの打ち上げ花火は世界各地の風物詩ですが、その爆音は、あえて大きく響くように作られています。花火は、大気を引き裂くようにできていて、繰り返す炸裂音は低空のものほど大きく大気を揺さぶるそうです。
目に見えない世界
炭鉱夫たちは、1876年、「ハデスの門」(マタ16:18)を発見したと思ったそうです。深さ180メートルまで掘り進んだとき、轟音とともに異臭が立ち込めたのです。歴史家ジョン・バーロウ・マーティンによると、彼らは悪魔の洞窟の天井に穴を開けたのかもしれないと恐れ、穴をふさいで逃げ帰ったといいます。もちろん、それは勘違いです。数年後、インディアナ中央部の同じ場所から、豊富な天然ガスが発見されました。
建て直す
ドウェインはヘロイン中毒と窃盗が原因で、南アフリカ、ケープタウンのマネンバーグ地区の家を17歳で出ましたが、そうはいっても、トタン板で建てた裏庭の小屋に移っただけです。そこはやがて「カジノ」と呼ばれ、薬物乱用の場となりました。ところが、ドウェインは、19歳でイエスに出会いました。その後の道のりは長く苦しいものでしたが、神の助けと信仰の友の支えによって、薬物依存を断ち切り、回復しました。「カジノ」を作ってから10年後、ドウェインと仲間たちは、ここを家の教会にしました。暗く不吉な場所が、礼拝と祈りの場に変えられたのです。