Category  |  霊の成長と成熟

信仰によって堅く立つ

ノキア社は1998年、売上世界一の携帯電話会社となり、翌年の利益は5千億円に迫る勢いでした。しかし、2011年までに業績は悪化、やがてマイクロソフト社に買収されました。その失敗の一端は、恐れに支配された企業風土でした。責任者たちは解雇を恐れて基本ソフトなどの問題点を報告しませんでした。この決断が破滅を招いたのです。

真の変化

ロンドン南部のいざこざの絶えない家庭で育ったクロードは、15歳でマリファナを、25歳でヘロインを売り始めました。しかし、表向きの職場だった若者支援の団体で、尊敬できる上司に出会いました。彼が信じるキリストをもっと知りたいと思い、キリスト信仰の入門講座に加わりました。そしてキリストを心に迎えます、と思い切って告白しました。「自分を喜んでくれる存在を感じたんだ。みんな僕の変化に気付いた。僕は世界一幸せな薬の売人だった」と言います。

内住のキリスト

英国の伝道者F・B・マイアー(1847~1929年)は、内住のキリストの意味を、卵を例に説明しました。受精卵の黄身は小さな「生命の芽」で、殻の中で毎日少しずつ成長し、やがてはひよこになります。同様に、イエスも聖霊として私たちの内に住み、全てを包み込んでご自身の臨在を増し、私たちの内にキリストを形作られます。ただ、内住するキリストのリアリティは、申し訳ないが言葉では完全に伝えきれない、とも言いました。しかし同時に、どんなに不完全でも、「その日には、わたしが父のうちに、あなたがたがわたしのうちに、そしてわたしがあなたがたのうちにいることが、あなたがたに分かります」(ヨハ14:20)というイエスのみことばの意味を伝えましょうと励ましました。

あなたの役割、神の役割

部門の管理職に1年そこそこで抜てきされ、ジャニスは戸惑っていました。祈ると、昇進を受け入れるように神が促していると感じましたが、任に堪える実力があるのか不安です。彼女は「経験が浅いのに大丈夫ですか。失敗するのなら、なぜ、私をここに置いたのですか」と、神に尋ねました。

みことばの力

スティーブンは有望なお笑い芸人でしたが「放蕩(ほうとう)息子」でした。クリスチャン家庭で育ちましたが、父と2人の兄を飛行機事故で亡くして疑い出し、20代になる頃には信仰を失っていました。ところが、ある極寒の夜、シカゴの街でそれを取り戻したのです。知らない人が小型の聖書をくれたので、開くと、心配事のある人は、イエスの山上の説教の一部、マタイ6章27節から34節を読もうと書かれていました。早速読んでみると、心に灯りがともりました。スティーブンは当時を振り返って語ります。「急に心が明るくなりました。僕は寒い街角で山上の説教を読み続けました。そして、人生がすっかり変わりました」

神の柔和な恵み

詩人のエミリ・ディキンスンは「真実そっくり語りなさい。しかし斜めに語りなさい」と書きました。神の真実と栄光は、人間というもろい存在には「明るすぎ」て、直球で受け取ることはできません。ですから、神の恵みと真理は、ふんわり、やんわり伝えるのがよいそうです。「真実はゆっくりと輝くのがよいのです さもないと誰もかも目がつぶれてしまいます」