心を育む
スコットランドのグリーノックの小学校では、産休中の教員3名が2週間ごとに赤ちゃんを連れて来て、児童たちと交流します。児童たちは赤ん坊と遊ぶことで共感や思いやりを学びます。一番良い影響を受ける児童は、個別指導が必要な「ちょっと難しいタイプ」の子だといいます。子どもの世話をすることは大変だと知り、人を思いやることを学ぶのです。
恨みでなくあわれみを
アメリカ同時多発テロ事件が2001年9月11日に起こり、グレッグ・ロドリゲスは世界貿易センタービルで亡くなりました。両親は悲嘆に暮れながらも、自分たちの対応を慎重に考えました。2002年、母のフィリスはテロの協力者とされる人物の母親、アイチャと面会しました。 「私は彼女に近づいて両手を広げました。私たちは抱き合って泣きました……心は瞬時に触れ合いました……共に息子のことで苦しんできたのです」とフィリスは語ります。
愛の絆の内に
母を看病するために、家族や友人から遠く離れた町のがん治療センターにやってきました。心細く不安でしたが、荷物を運ぼうとした時、笑顔の素敵な人が助けてくれました。フランクです。母のいる6階に着く頃には、彼に付き添う妻のロリにも会おうと決めていました。私たちはすぐに打ち解け、家族のようになりました。共に神を仰ぎ、互いに頼り合いました。一緒に笑い、愚痴を言ったり、泣いたり、共に祈ったりしました。ホームシックを感じながらも、私たちは、支え合う中で、愛の絆を深めていきました。
金魚のモンストロ
レイシーはペットショップで水槽の底に横たわっている弱った金魚を見つけました。もう10歳だといいます。病斑で黒ずんでいました。レイシーは、それを引き取り、童話ピノキオのクジラにちなんで「モンストロ」と名付けました。専用の水槽に移して、毎日世話をしました。モンストロは徐々に回復して元気に泳ぎ出し、身体は元の色になりました。レイシーの献身的な世話でモンストロは新生したのです。
イエスの助け
ついにその日がきました。父が鉄人ではないと気付いたのです。私が成人してまもなく、父は腰を痛めました。私は実家に戻り、父がトイレに行ったり、着替えをしたりするのを手伝いました。水を口に運んで飲ませたりもしました。それは父にとって、へりくだりを学ぶ経験でした。ひとりでやると試みたこともありましたが、結局、息子の助けなしには何もできないと認めました。父の身体はやがて回復しましたが、この経験は私たち親子にとって良い教訓になりました。私たちには互いが必要なのです。しかし、それ以上にイエスが必要です。
共に生きる
新型コロナウイルスの感染が広まる中、ケリーは脳腫瘍で闘病中でした。心臓と肺に水がたまり入院しましたが、コロナのために面会禁止です。夫のデイブは、家族と親戚を集めて、妻を励ます横断幕を作ってほしいと頼みました。「最高のママ!」「大好き!」「一緒にいるよ!」そして、病院の窓から見える道にマスクをした総勢20人で、それを掲げました。ケリーは看護師に助けてもらって、4階の窓からそれを見ました。デイブは「見えたのは、マスクをして手を振る人影だけでした。しかし、それは愛しい姿でした」と述べています。
真の自由
高校生の美鈴は電車の中で教科書を読んで下線を引いたり、余白にメモしたりしていました。ところが、近くの席の親子の会話を聞いて手を止めました。母親が図書館の本に落書きをしてはいけないと、子どもに諭していたのです。美鈴はペンを片づけました。その子は、自分の本と借りた本の違いが分かる年齢ではなさそうだったので、美鈴を見て、子どもが親の注意を聞かなかったら良くないと思ったからです。
大きな愛
西ヨーロッパを解放するために行われた史上最大の海上作戦、ノルマンディー上陸作戦。その開始されたDデイから75周年を記念する式典が行われ、作戦に参加した156,000人以上の兵士らの栄誉をたたえました。当時の米国大統領ルーズベルトは、1944年6月6日、ラジオを通じて神の加護を祈り、「彼らは侵略するために戦うのではありません。侵略を終わらせるため、解放するために戦います」と語りました。
共に歩む
忠犬のビリーの優しさは、2020年、ネットで有名になりました。飼い主のラッセルが骨折して松葉杖を使い出して間もなく、ビリーも足を引きずるようになりました。獣医に診てもらっても異常はありません。実は元気なのですが、飼い主と一緒のときだけは足が悪いかのように歩くのです。人の痛みに寄り添おうとするとはこのことです。