Category  |  霊の成長と成熟

主の道に踏みとどまる

灰色のガンダルフが白のサルマンを問い詰めると、彼の離脱が明らかになります。彼は中つ国を邪悪なサウロンから守る任務を捨て、あろうことか、サウロンと同盟を結んでいたのです。J・R・R・トールキンの名作の映画化『ロード・オブ・ザ・リング 旅の仲間』の一場面です。その後、二人は善悪の壮大な戦いを繰り広げます。サルマンが正しい道に踏みとどまってさえいれば……。

愛して従う

結婚式で「死が二人を分かつまで、あなたの夫を愛し、敬い、従うことを誓いますか」と牧師が問いました。私は夫となる人をちらっと見て「従う?」とつぶやきました。私たちは、互いに対する愛と尊敬に基づいて関係を築いてきたのに、これからは盲従するのかしら……。夫の父は、私がけげんな顔でその言葉をのみ込み「誓います」と言う瞬間をビデオに収めていました。

キリストを身に着けて

新しい眼鏡にワクワクしましたが、数時間後には放り出したくなりました。目は疲れ、耳の後ろが痛く、頭痛がします。翌日、眼鏡をかけるべき時には、ため息が出ました。しかし、毎日かけて慣らさねばなりません。それまでに数週間かかりましたが、その後は、眼鏡をかけていることをほとんど意識しないまでになりました。

本質から新しく

我が家の針葉樹が葉を落としたので樹木医に来てもらうと、一目見るなり「コロラドトウヒだから」と言いました。もう少し詳細な説明か対処法を期待していましたが、彼は肩をすくめて、「コロラドトウヒだから」と繰り返しました。この木はもともと落葉するのです。それを変えることはできません。

実のあるキリスト者

シンディは非営利団体に転職し、違いを生む仕事に関われると興奮していました。しかし、同僚たちの熱意の無さやパフォーマンスの低さに失望しました。遠目には素晴らしくても、近くで見るとがっかりでした。

満足をくれるのは唯一神

大きなエビ、肉料理、サラダ等、10万円を超えるごちそうが届きましたが、その家の主人はパーティーをしていたわけではありません。料理を頼んでさえいませんでした。親のスマホで遊ばせていた6歳の息子が注文したのです。「どうしてそんなことをしたの?」と布団に潜っている息子に尋ねると、彼は「お腹が空いていたの」と答えました。少年の食欲と未熟さがとんだ散財を招きました。

心を守る

ハンガリー生まれの数学者エイブラハム・ウォールドは、1938年にアメリカに移住した後、第2次世界大戦で米軍に貢献しました。ウォールドたち統計研究グループは、どこを強化すれば戦闘機を敵の爆撃から守れるのか調査するように依頼されました。彼らはまず、帰還した機体の損傷がひどい箇所を調べました。その結果、ウォールドの洞察は大いに評価されました。彼は、帰還した戦闘機からは、撃たれても無事に戻って来られる箇所のデータしか得られないと述べたのです。強化が必要な箇所は、墜落した機体を見なければ分かりませんが、最も脆弱(ぜいじゃく)な部分を攻撃された戦闘機は墜落するので調べられません。その脆弱な部分とはエンジン、すなわち機体の心臓部です。

本当に必要なもの

ポットローストを作るとき、まず肉の塊を半分に切るので、夫がその理由を尋ねました。すると、妻は「お母さんが、いつもそうしていたから」と答えましたが、なぜかしらと好奇心が湧いたので、母親に聞いてみました。すると、驚いたことに、鍋が小さかったから、という理由でした。娘は大きな鍋を持っていたので、肉を切る必要はなかったのです。

嫌な臭い

以前、椅子でくつろいでいると、末娘が2階から降りてきました。そして、まっしぐらに向かって来るや、私の膝に飛び乗りました。ハグをして、おでこに優しくキスすると、娘はキャッキャッと声を上げました。しかし、すぐに顔をしかめ、コーヒーカップを厳しい目でちらっと見ると、真顔でこう言いました。「パパのこと、大好きよ。でも、パパの匂いは嫌い」